皆さま、新年明けましておめでとうございます。
迎賓館赤坂離宮の和風別館「游心亭」の主和室に、
七代錦光山宗兵衛の「清水焼(ママ)菊模様花瓶」が展示されているというので
参観を申し込み見てまいりました。
友人の奥様がたまたま「游心亭」のツアーガイドを申し込み参観に行きましたところ、ガイドの方が「これは七代錦光山宗兵衛の作品です」と案内されたので私に教えてくれたのです。
早速、インターネットで参加を申し込みました。本館の方は以前に参観に行きまして、濤川惣助の七宝花鳥図、「花鳥の間」の三十面、「小宴の間」の二面を見ておりましたので、今回は和風別館「游心亭」のツアーガイドだけを参観することにしました。
その日午前10時半に本館裏手の噴水近くの集合場所に20名が集まりました。ガイドの方に誘導されて、よく手入れされた小径を行きます。
しばらく行きますと、ガイドの方が立ち止まり、「あのミズナラはエリザベス女王が昭和50年に来日されて和風別館「游心亭」来られた時の記念として植樹されたものです」という説明がありました。
さらに小径を進みますと、熊笹の繁った広々とした丘に囲まれた庭があり、左手に和風別館「游心亭」の建物が見えてまいりました。この建物は谷口吉郎の設計だそうです。建物の前の池は深さ2メートルであったのを、当時の田中角栄首相のときに鯉も入れたらいいのではないかということで、深さ8メートルにして鯉を飼うようになったそうです。トランプ大統領が来たときには、3日間餌をやらなかったこともあって、トランプ大統領が和室の脇の窓から餌をやると多くの鯉が集まって来て関係者は一安心したそうです。
写真撮影はここまでで、和風別館「游心亭」のなかは、外国の賓客が来られるためにセキュリティーの関係上、写真撮影は一切禁止ということです。
正面玄関の横の枯山水の庭を眺め、いよいよ主和室に向かいます。主和室に行くには、靴を脱いでスリッパに履き替えてあがるのですが、エリザベス女王が来た時には、欧米人は靴を脱いで部屋のなかに入るという習慣がないものですから、それが大問題になったそうです。それでもエリザベス女王はスリッパは履かずに日本の習慣に従ってくれたそうです。またトランプ大統領も靴を脱ぐところの写真は絶対写真を撮らさなかったようです。
主和室に向かいますと、廊下の天井には池の水の照り映えで波紋が揺らいで見えます。右手の主和室は47畳の大きな部屋ですが、後部の襖を外すと60畳の大広間になるそうです。その正面の扁額のかかった大きな床の間に七代錦光山宗兵衛作の「菊模様花瓶」が置かれています。白地に黄や赤、白の菊が盛り上がっているように見えます。廊下から少し距離があるので正確な大きさはわかりませんが50~70㎝はあるのではないでしょうか。大広間の空間に負けずに堂々として立派にお役目を果たしているという感じであります。つい、お役目ご苦労様です、と一声かけたくなります。和風別館「游心亭」の床の間に飾られていることを素直に喜びたいと思います。
そのほかにも廊下などのコーナーに香蘭社、宮川香山や加藤友太郎「陶竹に鶏図花瓶」などの作品がいくつかあり、奥の茶室には荒川豊蔵、楠部彌一、今井政之などの人間国宝や文化勲章を受章した陶芸家の抹茶碗が収蔵されているそうです。
なお、以下の写真は「迎賓館和風別館 游心亭」のパンフレットおよびポストカードからご参考までに撮影したものでありますのでよろしくお願いいたします。
主和室
ぼやけてしまっていますが、床の間の扁額の向かって左下に置かれているのが
七代錦光山宗兵衛作の「菊模様花瓶」
濤川惣助の七宝花鳥図の内の2枚
京都粟田焼窯元錦光山宗兵衛 -世界に雄飛した京薩摩の光芒を求めて
Kinkozan Sobei:the story of an Awata Kiln
A study of Kyo-Satsuma,Kyoto ceramics that touched the world
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