錦光山和雄の「粟田焼&京薩摩」Blog

京都粟田窯元で「京薩摩」の最大の窯元であった錦光山宗兵衛の孫によ

2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧

映画「不思議の国のシドニ」を観る

フランス人の女性作家シドニが、自分のデビュー作の小説「影」の日本語版再販のプロモーションのために日本を訪れます。関西空港に着くと、編集者で無愛想な溝口健二がアテンドのために出迎えます。初めての日本にシドニはいろいろと戸惑います。 ホテルに着…

鼻血顛末記

私事で恐縮ですが、鼻血がなかなか止まらなくて困ったことがありました。 朝起きて鼻をかんだりすると、左の鼻から血が出て止まらないのでティシュを詰めて静かにしているのですが、それでも止まらないのです。仕方がなく血で真っ赤になったティシュを何度か…

呉明益「自転車泥棒」を読む

日経新聞の読書欄の「半歩遅れの読書術」で作家の高山羽根子さんが、台湾の作家呉明益さんの「自転車泥棒」のことを「奇跡みたいな本、というものがいくつもある。こんなものどうやって書くんだ、とか、人生のうちこんな作品がひとつでも書けたら、というふ…

「浅井忠。あちこちに行く」展との縁

浅井忠は、わたしの祖父七代錦光山宗兵衞と浅からぬ縁があることもあり、千葉県立美術館の「浅井忠、あちこちに行く」展に行って来ました。 浅井忠は安政3年(1856)に下総佐倉藩の重臣の子として江戸で生まれたましたが、7歳で佐倉に移住、20歳で工部美術学…

紅葉の對龍山荘庭園を巡る

ある方のサジェスチョンで、はからずも南禅寺参道にある對龍山荘の庭園をめぐる僥倖(ぎょうこう)にめぐまれました。 以前、七代小川治兵衞を調べていたときに、對龍山荘の庭園には藁ぶきの水車小屋があり、水車がまわっていることは知っていましたので、そ…

中島京子「坂の中のまち」を読む

わたしは、この小説が名古屋で開催された「台湾文学」の講演会で謝惠貞台湾文藻外語大学副教授が、戦前の昭和初期の台湾人作家巫永福(ふえいふく)を現代日本青年として登場させ、日本の文豪ゆかりの地を散策する小説だと紹介されたのを聞き、どうして戦前…