錦光山和雄の「粟田焼&京薩摩」Blog

京都粟田窯元で「京薩摩」の最大の窯元であった錦光山宗兵衛の孫によ

東京国立博物館で錦光山宗兵衛作「色絵金襴手鳳凰文飾壺」がご覧になれます❣

わたしの祖父、七代錦光山宗兵衞が明治25年(1892)のシカゴ・コロンブス世界博覧会に出品した「色絵金欄手鳳凰文飾壺」が東京国立博物館の1階14室で開催されている「やきものを彩る金と銀」展(会期2024年10月22日〜12月1日)に展示されていて見ることがで…

「すべての、白いものたちの」 ノーベル文学賞・作家ハン・ガン(1)

"> ノーベル文学賞を受賞したハン・ガンさんの『すべての、白いものたちの』を読んでみました。 この小説は、第1章が「私」、第2章が「彼女」、第3章が「すべての、白いものたちの」と独特な章構成になっています。 第1章 私 冒頭は「白いものについて書…

映画「シサム」と「アイヌ神謡集」

"> ひょんなことからアイヌに関心を持ちました。 たまたまアイヌに関係する映画が上映されているということで「シサム」という映画を見ました。 "> この映画は江戸時代前期に松前藩士の子息である孝二郎がアイヌの交易品を他藩に売るために兄のいる北海道に…

ナミビアの砂漠

この映画の主人公は、21歳のカナです。 彼女は顔が小さくて手足が長く、抜群のスタイルで、美容脱毛のエステシャンをしています。そんな彼女は、ハンバーグを手作りでつくってくれるような優しい彼とはあっさりと別れ、クリエイターの男と同棲をはじめます。…

頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!のご案内

「「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」は、差別のない平和な世界を目指している天才的認知科学者である苫米地英人博士の素晴らしくも輝かしい名著であります。 また、この本は、大変好評をいただいております開拓社の「苫米地英人コレクション」…

絲山秋子の「神と黒蟹県」

絲山秋子の著書「神と黒蟹県」を読みました。 絲山秋子という作家は、「海の仙人」でもそうでしたが、とぼけた神を描くのが実にうまいと感心しましたが、この小説でもその持ち味を存分に発揮しています。 通常、八百万の神はほとんどひっそりと存在している…

芥川賞受賞作「サンショウウオの四十九日」と「バリ山行」

わたしはこの小説を読んで、純文学という器がなんでも包摂してしまう奥行きのある大きな構造を持っていることを知り驚嘆しました。 なんとこの小説に登場する父親は、赤ちゃんであった兄の体内にシシャモのように存在していた胎児が手術によって産み出された…

墓泥棒と失われた女神

この映画は少し変わった映画です。 世間からはみ出たアウトローの泥棒集団のピカレスク(悪漢物語)かと思っていたら、ギリシャ神話でオルフェウスが毒蛇に噛まれ亡くなった妻を連れ戻すためにを地下の冥府に下ったが、冥界の王との約束を破って後ろを振り返…

めぐらやなぎと眠る女

"> この映画は、音楽家でアニメーション作家のピエール・フォルデス監督が、村上春樹の「めくらやなぎと、眠る女」「かえるくん、東京を救う」「バースデイ・ガール」「ねじまき鳥と火曜日の女たち」「UFOが釧路に降りる」「かいつぶり」の6つの短篇を再構成…

オットー・イェスペルセン「エッセンシャル英文法」

ご案内です。 本書は、わが国の英語研究者でこの本を読まないものはいないと言われる名著です。ご興味があればよろしくお願いいたします。 エッセンシャル英文法の目次は下記の通りですのでよろしくお願いいたします。 ○©錦光山和雄 All RightsReserved #オ…

メイ・ディセンバー ゆれる真実

この映画は、グレイシーという36歳の既婚女性が12歳の中学1年生のジョーとペットショップの倉庫で情事におよび、警察に逮捕され、獄中で子供を出産、出所後、夫と離婚したグレイシーはジョーと結婚という、実際あったスキャンダラスな実話をもとにしていると…

なんと、樋口一葉の兄、絵師虎之助(奇山)の作品が横山美術館で展示‼

東京薩摩 樋口奇山 上絵金彩道中図コーヒーセット ©横山美術館(Yokoyama Art Museum) 名古屋の横山美術館の企画展「海外で愛された薩摩様式のやきもの サツマの輝き」展(8月25日まで開催)展に行ってまいりました。 "> "> ©横山美術館(Yokoyama Art Museu…

映画、ちゃわんやのはなしー四百年の旅人ー

この映画は薩摩焼の歴史とともに400年を生きてきた沈壽官家の話である。 豊臣秀吉が明を征服するために30万の大軍で朝鮮出兵したという、文禄・慶長の役(1591年〜1598年)は、当時の東アジアにおける大戦争であり、最大の激戦地となった全羅北道・南原では…

苫米地英人博士もご推薦の最小英語テスト(MET)!

ご案内です。 英単語を()に埋めるだけで飛躍的に英語力がアップする 『#最小英語テスト(#MET)ドリル〈大学入学共通テスト聴解版&読解版』 (#牧秀樹 #岐阜大学教授) 天才的科学者・ 苫米地英人博士監修の 世界で活躍する次世代リーダーを育成する 高校…

パレスホテルビルで錦光山作品を見つけました!

瑠璃雲錦詰人物図 朝日堂 たまたまパレスホテルビルの地下に入ってみましたら、朝日堂さんの支店がありました。 京都の清水寺の近くにある朝日堂さんの本店には何回か行っているので、入ってみますと、抹茶茶碗などが並べられていたのですが、奥の棚を見て見…

皇居三の丸尚蔵館「皇室のみやび」拝観記

皇居三の丸尚蔵館の第4期、「皇室のみやびー受け継ぐ美」展に行ってきました。 最初に展示されていたのは文字と絵で物語をつづる絵巻の「春日権現験記絵」でした。 この絵巻には職人の働く姿とともに春日明神による夢でのお告、夢告の場面があり、竹林に座す…

伊藤潤二の”富江”的世界:MANGA of JUNJI ITO

世田谷文学館の「伊藤潤二」展に行ってきました。 伊藤潤二さんのことは詳しくは知りませんが、解説によると、歯科技工士をしていたころ、ホラー漫画誌「月刊ハロウィン」に投稿して、『富江』での「楳図賞」を受賞してデビューしたそうです。 『富江』とい…

「変身するカフカ」展

早稲田大学の村上春樹ライブラリーの「変身するカフカ」展に寄ってみました。 いくつか展示があるなかで心に残った言葉がありました。 本というのは、僕らの内なる凍った海に対する斧でなくてはならない フランツカフカが1904年に友人に宛てた手紙の一部だそ…

拙著『粟田、色絵恋模様』のためし読みはいかがですか⁉

2023年1月に発売した拙著『粟田、色絵恋模様』の「ためし読み」企画を試みることにいたしました。 『粟田、色絵恋模様』は、京焼を代表する京都粟田焼窯元で、わたしの祖父である七代錦光山宗兵衛と祖母千恵および父雄二など、錦光山一族をモデルにした…

錦光山窯の天才絵師・素山の正体とは⁉

A miniature robe chest on six feet with scenes of animals and birds Kinkozan Sobei 、painted by Sozan ©Victoria and Albert Museum 絵金彩山水図蓋付箱 七代錦光山宗兵衛 絵師素山 ©ヴィクトリア&アルバート博物館 ロンドンのヴィクトリア&アルバー…

おもろ九谷焼、名品九谷焼⁉

髑髏 大岩千珠 九谷陶芸村 能美根上にある能美市九谷焼美術館と九谷陶芸村に行ってきました。 そこで焼物はこんなにも多彩で面白いものかと感心しましたので、この場をお借りして、いくつかご紹介したいと思います。余談ですが、能美市はこの日は曇り空で見…

青春18×2 君へと続く道ーせつない青春映画

許光漢演じる18歳のジミーが、台南のカラオケ店でバイトしているある日、清原果耶演ずる日本人女性のアミが財布をなくしたのでここで働かせてほしいと訪ねてくる。 旅にゴールはないと言い、ところどころ気に入った風景を水彩でスケッチして旅しているアミ…

青春18×2 君へと続く道ーせつない青春映画

許光漢演じる18歳のジミーが、台南のカラオケ店でバイトしているある日、清原果耶演ずる日本人女性のアミが財布をなくしたのでここで働かせてほしいと訪ねてくる。 アミに恋したジミーはシャイでその気持ちはとても伝えられないまま時間は過ぎていく。 だ…

天才詩人・ランボーはなぜ詩をすてたのか

「地獄の季節」岩波書店 アルチュール・ランボーをご存じだろうか。 アルチュール・ランボー(1854~1891)は、早熟な天才詩人であり、二十歳で詩を捨てアフリカ大陸で貿易商人になり、全身を癌におかされて片脚を切断、妹のイザベルに見とられて、…

『文学作品に学ぶ英語の読み方味わい方』、開拓社プレゼントのご案内

開拓社プレゼント 第55弾『文学作品に学ぶ英語の読み方味わい方』あなたも本書で、実用英語教育の一流のプロによる文学作品の読みに促されて、深い英語の読み方と多面的な思考を身につけてみませんか・この投稿をリポスト&開拓社広報をフォロー・抽選で3…

威厳あるもの

威厳あるもの。 直立不動で精一杯背伸びしている皇帝ペンギン、 威厳があるがどこか愛らしい。 初夏のつよい日差しのなか、黒い全身に黄色い鎧を身に着け、ブンブンとびまわる、 熊ん蜂、黄金の蜂蜜をどこかに隠し持っているのだろうか 堂々とのっしのっしと…

エドガルド・モルターラ:ある少年の数奇な運命

この映画は実際にあった史実を元にしているそうだ。 1858年、ボローニャのユダヤ人街で、乳児のころ、何者かによってカトリックの洗礼を受けた、7歳になろうとする少年エドガルドが教皇ピアス9世から派遣された異端審問所警察によって連れ去られる。 ユダヤ…

打海文三の「我が青春のウルトラマンタロウ」

"> わたしの敬愛するミステリー作家の打海文三は、1992年に「灰姫 鏡の国のスパイ」で第13回横溝正史ミステリ賞優秀作を受賞して作家デビューした。 2002年に「ハルビン・カフェ」で第5回大藪春彦賞を受賞。 その後、「時には懺悔を」や「裸者と…

英語史研究者堀田隆一先生、「ハリウッド映画と英語の変化」をvoicyでご紹介

英語史研究者堀田隆一先生、「ハリウッド映画と英語の変化」をvoicyでご紹介❣️ 「ハリウッド映画と英語の変化」 2024年4月発売 この本は英語の方言やタブー語を含めてハリウッド映画で英語がどのように使われてきたのかハリウッド映画の英語史であり面白くて…

花冷えの権現堂桜堤のお花見

権現堂 "> た花冷えで権現堂桜堤についたころにはお腹がすいていた。 桜堤をあがっていくと人だかりがしている。峠の茶屋があり、醤油のかぐわしい匂いも漂ってくる。早速、花より団子をきめこんで列にならぶ。三福だんごというらしいが、どれにしようかと散…