錦光山和雄の「粟田焼&京薩摩」Blog

京都粟田窯元で「京薩摩」の最大の窯元であった錦光山宗兵衛の孫によ

錦光山宗兵衛作「花鳥図薩摩大花瓶」がご覧になれます

 

 会社の先輩OBの方から、幕張のホテル ザ・マンハッタンに祖父の七代錦光山宗兵衛の作品が展示されているとのお知らせがあり、見学に行ってきました。
 海浜幕張駅駅を降りて、海浜幕張公園のまえにホテル ザ・マンハッタンがありました。エントランスをぬけて行くと、ロビーの左手にコリドーがあり、その一角が「MEISSEN COLLECTION Manhattan MUSEUM」というコナーになっており、そこに七代錦光山宗兵衛の「花鳥図薩摩大花瓶」が展示されておりました。

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 私が写真を撮っておりますと、ホテルのコンシェルジュの方がいらっしゃったので、「わたしの祖父の作品が展示されてますので、写真を撮らせてもらっています」と事情を話しますと、ご親切にも「それでは、鍵をあけましょうか」とおっしゃってくださり、キーを取りに行き、大きなガラス扉を開けて写真を撮らせてくれたのです。感謝です。
 七代錦光山宗兵衛の「花鳥図薩摩大花瓶」は高さ54cm、径25センチのかなり大振りなものであり、表が鷺図、裏が鳩図になっており、鳩が意匠に使われるのはかなり珍しい作品といえましょう。

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 花瓶の表は、紅梅白梅の咲きみだれる下に三羽の鷺が岩のうえにたたずむすがたが描かれており、岩のしたには百合の花が描かれ、水辺には睡蓮が描かれております。

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 花瓶の裏側は、葉鶏頭のうえに、何の花かは分かりませんが、蔓のようなながい枝に白や赤、ピンクの花が咲き、秋草のわきに彩りも違う5羽の鳩がたたずんでいる姿を描いています。

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   この「花鳥図薩摩大花瓶」は、数年まえに京橋の古美術店「宝満堂」さんで見たことがあり、その後、日本橋三越本店のアートギャラリーで「超絶技巧 明治期の工芸展」で展示販売されており、どこかの美術館が購入するのだろうかと行先が気になっておりましたところ、会社の先輩OBがその所在を知らせてくれたもので、先輩OBにはとても感謝しております。また錦光山宗兵衛作品を展示してくれたホテル ザ・マンハッタン様にも感謝いたします。
 また、この作品は瑠璃紺地に金彩の模様が描かれておりまして、胴部に大きな窓が開けられた、京薩摩の典型的な作品のひとつでもあります。
 先程のコンシェルジュの方のお話では、この「花鳥図薩摩大花瓶」はオーナー様の所有のようであり、いつまでも常設展示されているかは分からないそうですが、機会があれば、皆さまにも是非ご覧になっていただきたいと思います。

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