京都粟田焼窯元錦光山宗兵衛 -世界に雄飛した京薩摩の光芒を求めて
Kinkozan Sobei:the story of an Awata Kiln
A study of Kyo-Satsuma, Kyoto ceramics that touched the world
西田さまに錦光山の銘の入った京薩摩ボタンを初めて見せていただいた。錦光山が七宝を作っていたことは知っていたが、京薩摩ボタンを見るのは初めての体験でした。
西田さまは豊富な英語力を駆使して、アメリカの薩摩ボタンだけでなくボタン全般にわたっての収集家、dealerなどが集まる「National Button Society」で、おそらく全米一の薩摩ボタンコレクターの方の鑑定のお手伝いをされていて、鹿児島の「伝統白薩摩研究会」にも属されている薩摩ボタンの愛好家・研究者です。
薩摩焼には、鹿児島薩摩、京薩摩、東京薩摩、横浜薩摩、大阪薩摩、金沢薩摩があることが知られています。なぜそのようになったかというと、「薩摩」という呼称は、色絵金彩白色陶磁器に海外の美術館などが、産地の見分けがつかなかったこともあり、分類のために付けた総称であり、それが日本にも広まったものといわれています。
錦光山のボタンも薩摩ボタンと呼称してもいいのですが、錦光山の銘が明記されていて京都という産地が明らかであるので、ここでは「京薩摩ボタン」と呼ばせていただくことにします。おそらく薩摩ボタンも各産地ごとに作られていたものと思われます。
現代に薩摩ボタンを復活された鹿児島の室田志保さまが『薩摩志史』の冒頭で「ボタンには小さくて深い宇宙が広がってる」と記されていますが、まさに小さなボタンのなかに美しい小宇宙の世界が広がっています。指輪にしても、とてもチャーミングで素敵だと思われます。
さいごに西田さまをはじめ、錦光山の京薩摩ボタンのお写真を提供してくださった「National Button Society」の関係者の方に感謝申し上げます。
These are SATSUMA Button made by Kinkozan. It's like a small beaty cosmos.
These images are by courtesy of National Button Society in USA.
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