錦光山和雄の「粟田焼&京薩摩」Blog

京都粟田窯元で「京薩摩」の最大の窯元であった錦光山宗兵衛の孫によ

Amazonで『粟田、色絵恋模様』の書影、内容紹介、出版社からのコメントが掲載されて、予約注文開始されました‼️

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 芥川賞作家・南木佳士様が拙著を読んでくださり、「この2日間で一気に読了しました。京都の伝統ある窯元の終焉の過程と祇園の女たちのたくましい生きざまが過不足なく描かれており、一級の小説でした。これほど引き込まれた小説には久しぶりに出会いました」と過分なコメントを寄せてくれました。ありがたいことです。感謝いたします。

 以下、『粟田、色絵恋模様』Amazonの説明文

  • 「出版社からのコメント」

著者は、江戸時代に将軍家御用御茶碗師を勤めていた京都の粟田焼窯元であり、明治維新にともなう東京遷都で大口需要家がいなくなり窮地に立ち、超絶技巧の緻密で華麗な「京薩摩」を作り、海外貿易に活路を拓いた「京薩摩」最大の窯元・錦光山宗兵衛の孫にあたる。最盛期には年間40万個も輸出していた錦光山商店も昭和10年頃、不況と内部対立などで廃業し、粟田に約5000坪あった工場や店舗はもはや跡形もない。著者は一念発起して、粟田の人々と縁のあった祇園の女たちの生きた証を残そうと、構想15年の歳月をかけて渾身の力で書いたのが本書である。皆さまも、いまや遠い異国のようになった明治の京都に旅立ち、当時の雰囲気や風情を感じながら宗兵衛や祇園で健気にたくましく生きた女たちの声に耳を傾けてみませんか。カバーの装丁も錦光山宗兵衛の「花蝶図大鉢」を中央に、“宗兵衛ブルー”の美しいグラデーションの上に金・銀箔押しを使った工芸品的な造りとなっている。まさに本書は美術工芸や歴史、小説を愛好する人にとって待望の書と言える。また、錦光山宗兵衛の正伝であり、貴重な口絵や写真が満載の『京都粟田焼窯元錦光山宗兵衛伝 世界に雄飛した京薩摩の光芒を求めて』(開拓社刊)と併せて読めば、錦光山ワールドが一層広がり、明治という時代の精神を感じ取ることができる。

 

  • 「内容の紹介」

十三歳の祇園の舞妓、千恵とお民が舞妓の店出しの日、巽橋の上でどちらが祇園一の舞妓になるのか対峙するところから物語は始まる。二人は京都を代表する粟田焼の窯元・錦光山宗兵衛を巡って争い、思いもよらぬ運命の糸にもてあそばれて変遷を繰り広げていく。また、サブタイトルが『京都粟田焼窯元 錦光山宗兵衛外伝』とあるように、欧米で一世を風靡したジャポニスムが終焉した中で粟田焼の近代化に苦闘する七代錦光山宗兵衛の姿が描かれる。具体的には宗兵衛は明治33年のパリ万博視察にでかけ、アール・ヌーヴォー様式が全盛を迎えていることに衝撃を受け、後に帝室技芸員(当時の人間国宝)になった諏訪蘇山らと窯変技法の開発に取り組む。その過程で諏訪蘇山の武勇伝や洋画家の浅井忠などのデザイン改革の取り組みや錦光山内部の対立などが描かれる。このように本書は、幕末から昭和初期にいたる京都の窯業地・粟田と祇園を舞台として、粟田焼・京薩摩の窯元・七代錦光山宗兵衛の京焼近代化への苦闘、その栄光と挫折を縦糸とし、宗兵衛を取り巻く祇園の女たちや家族の愛と確執の人間模様を横糸として描いた、壮大な歴史ロマン小説である。一読すれば、一風変わった『粟田、色絵恋模様』という題名の秘密が明らかになる。

目次

  • 宗兵衛と二人の女
  • 宗兵衛、パリ万博へ
  • 宗兵衛、粟田のアール・ヌーヴォー
  • 別離 千恵と雄二
  • 祇園の女たち
  • 雄二と錦光山家の人々
  • 巨星 墜つ
  • 粟田 ロータス・ランド

 あとがき

 

  • 「著者について」

錦光山和雄:東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、和光証券(現みずほ証券)入社、調査部・経済研究所を経てワコー・インターナショナル・ヨーロッパ副社長。帰国後常務執行役員・常勤監査役を経て新光総合研究所(現投資環境研究所)取締役専務執行役員。粟田焼・京薩摩研究家。七代錦光山宗兵衛の孫。著書『京都粟田焼窯元錦光山宗兵衛伝 世界に雄飛した京薩摩の光芒を求めて』

 

錦光山和雄 宮澤京子氏撮影

#粟田色絵恋模様 #芥川賞作家 #南木佳士