錦光山和雄の「粟田焼&京薩摩」Blog

京都粟田窯元で「京薩摩」の最大の窯元であった錦光山宗兵衛の孫によ

映画「ブゴニア」を観る

「哀れなるものたち」が面白かったのでその映画のヨルゴス・ランティモス監督と主演女優のエマ・ストーンのコンビの映画だというので観に行ってきました。

 

 

 

この映画の冒頭のシーンは蜂が花の蜜を吸い受粉するところから始まります。テディは従兄弟のドンと蜂を育てている養蜂家なのです。テディは農薬で蜂が絶滅するのではないかと心配しています。


 一方、エマ・ストーンが演じるミッシェル・フラワーは製薬会社のトップで強いリーダーシップを持ち、セレブな生活をしています。

 

             日経新聞夕刊


 テディはミッシェルを蜜蜂のコロニー崩壊させた製薬会社のトップとして憎むだけでなく、アンドロメダ星から来たエイリアンだと信じ、帰宅途中のミッシェルを拉致して、髪の毛をバリカンで刈り上げ丸坊主にして、自分の家の地下に手足を鎖に繋いで監禁するのです。

 テディは、ミッシェルを電気ショックの拷問にかけながら、4日後の月食の日に、自分たちを宇宙船に乗せて連れて行き、アンドロメダ星の皇帝に会わせろと要求します。アンドロメダ星の皇帝は人類滅亡を計画しているから、それを辞めさせるために交渉をするのだと言うのです。このあたりは、SNSでフェイク情報に簡単に騙され、邪悪な者たちが世界を支配しているという陰謀論を信じてしまう現代の風潮を痛烈に皮肉り、批判しているのかもしれません。

 ミッシェルははじめは自分はエイリアンではないと言い張るのですが、あまりに電気ショックの拷問が酷いので、気の弱い従兄弟のドンに自分はエイリアンだから、自分を解放してくれたらアンドロメダ星に連れ行ってやると主張を変えていきます。この過程は血が飛び散り、狂気を感じさせるくらいに凄惨て見ていてあまり気持ちいいものではありませんでした。

 そして最後に大どんでん返しがあるのですが、ここでどんなどんでん返しか言いたい気もするのですが、やはり言ってしまうとネタばれになるので我慢します。ただ、アンドロメダ的視点からは、人類は一度全滅しかけたにもかかわらず、箱船に乗って生き延びた人類が性懲りも無く戦争を繰り返しすロクでもない存在で、生かしておいた方がいいのか、全滅させてしまった方がいいのか迷うところだと言うことは言っておきたいと思います。いずれにせよ、こんなどんでん返しを考えたヨルゴス・ランティモス監督の構想力に敬意を払たいと思います。

 また最後に悲劇的な結末を迎えるのですが、荒唐無稽な結末ですが、現在の人間が自分たちが殺されるだけでなく、相手も殺す非人道的な戦争をやめないならば、こういう絶望敵な結末になっても仕方がないではないかと思われました。残念ながら、いま世界は地球が破滅するか、人類が破滅するかの瀬戸際近づいているのではないでしょうか。



 最後にジョーン・バエズの反戦歌「花はどこへ行った」のメロディが流れるのですが、悲しいことに、どこかうつろに響いて人々の心に伝わっていないのではないかと感じるのです。それだけ、現在の世界が戦争することを嫌がらない絶望的な世界になっているからかもしれません。


 いずれにせよ、わたしには、この映画は環境汚染、戦争が続く、現在の世界を痛烈に皮肉り、警鐘を鳴らしているように感じられるのです。

 

 

 

○©錦光山和雄 All Rights Reserved

著書「京都粟田焼窯元錦光山宗兵衛伝 世界に雄飛した京薩摩の光芒を求めて」
「粟田、色絵恋模様 京都粟田焼窯元錦光山宗兵衛外伝」
著書「京都粟田焼窯元錦光山宗兵衛伝 世界に雄飛した京薩摩の光芒を求めて」「粟田、色絵恋模様 京都粟田焼窯元錦光山宗兵衛外伝」

 

 

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