
正面にガラスのドームの葛西臨海水族園が見えてきた。近づいていくと、ドームのまわりには東京湾から続いているように水が張られおり、海風にあおられて幾重にも波立つている。その波打ちぎわに立つて海を眺めてると、房総半島がうっすらと先に伸びているのがわかる。
ガラスのドームのなかに入り、エスカレーターで下に降りていくと、まず最初にサンゴ礁の海が目に飛びこんできた。岩礁にいくつかサンゴが貼りついている。
ふと隣りにいた少年が叫んだ。「あっ、サメがいる!」振りかえると、階下から巨大な水槽が延びており、サメが悠然と泳いでいる。よくみると、頭がカナヅチのようなサメもいる。
階段を降りて、水槽を見上げると、サメにまじって大きなエイも泳いでいる。
案内表示をみると、クロマグロの群泳は向かい側の水槽で見れると書いてある。薄暗い世界の海の魚のコーナーを足早に通りぬけていくと、薄暗いなかに円形の巨大な水槽があり、マグロの群れが回遊しているのが見える。
近づいていくと、大きなクロマグロが目のまえを素早く泳いでいく。眼前に迫ってくるその迫力たるや、コンクリートの縁に登り水槽に張りついていた幼い男の子が思わずのけぞって滑り落ちそうになり、母親に支えられるほどである。目のまえを通りすぎるマグロの顔は、ひかりの加減か、艶やかな鉄仮面をかぶっているようにすら見える。
わたしはなんといってもマグロの群泳を見たかったので大満足して、つぎに渚の生物とペンギン、さらにクラゲなどを見て葛西臨海水族園をあとにしたのです。















