錦光山和雄の「粟田焼&京薩摩」Blog

京都粟田窯元で「京薩摩」の最大の窯元であった錦光山宗兵衛の孫によ

いとしと書いて藤の花

 

わたしの「熊野幻想紀行」のなかで

車窓はいつの間にか渓谷の見える風景となっている。川面は濃い緑色をしていていかにも深そうである。山肌には山桜がまだ残っている。所々に山藤の花が顔をのぞかせている。聞くところによると、平仮名の い をとう(十回)書いて、し を書くと、「いとしと書いて藤の花」になるそうな。つまり、十の「い」の真ん中に貫くように「し」の字を書くと藤になるという。確かに、藤の垂れ下がった枝に咲く、いくつもの花弁を表しているようで、象形文字の日本語は奥ゆかしくて、面白い。

と書きました。

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 今年も藤の花の季節になりました。
 そこで一句

 

 君想い
 いとしと書いて
 藤の花

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 君想う心に
 初夏の風吹く

 

 おそまつさまでした。

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