錦光山和雄の「粟田焼&京薩摩」Blog

京都粟田窯元で「京薩摩」の最大の窯元であった錦光山宗兵衛の孫によ

横山美術館「京焼・その技が歴史をつくる」展開催:Kyoto Kiln・The Task touched the History by Yokoyama Art Museum

横山美術館 「京焼・その技が歴史をつくる」展 ポスター

The Poster of Kyoto Kiln・The Task touched the History  by Yokoyama Art Museume

(c)Copyright  横山美術館

 

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  名古屋の横山美術館で今年3月14日から6月14日まで「京焼・その技が歴史をつくる」展が開催されます。

 

 わたしが横山美術館を意識しましたのは、平成24年(2012)に瀬戸市美術館で開催された「明治・大正時代の日本陶磁」展において

 錦光山宗兵衛(七代)のアールヌーヴォー調の「盛上網文葡萄図花瓶」および「上絵草花文双耳花瓶」を眼にして、

「なんとモダンで繊細な作品なのだろうか、現代においても古さを感じさせない作風ではないか、よくぞこの作品を日本のコレクターが持っていてくれて本当に有り難いことだ」

 と感心し、誰がこんな作品を持っていてくれたのだろうかと思っていたところ、その二作品が横山美術館の所蔵となったことを知り、いつか訪れたいと思ったことに始まります。

 

盛上網文葡萄図花瓶  七代錦光山宗兵衛

Vase with mesh and vine design, Moriage      Kinkozan SobeiⅦ

(c)横山美術館

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 そうしたなかで、昨年6月に幕末以降の日本の近代陶磁器を一つひとつ実見することにより再評価しようという活動を展開されている「近代国際陶磁器研究会」でお世話になり、「錦光山ほど多種多様な陶磁器を作った窯元はいない」とおっしゃっておられた、多治見の「平正窯」の陶器師で近代陶磁器研究家の高木典利様の工房にお伺いして、錦光山作品を見せていただくとともに貴重なご意見を拝聴させていただきました。

 

 その折に横山美術館で「煌めく薩摩」展が開催されておりまして、その精巧さと華麗さで世界を驚かせたSATSUMAの選りすぐりの作品を見ることができました。

 思えば、人とのご縁は、心のなかで念じていますと、不思議なことに、目にみえない糸に導かれるがごとくご縁が繋がっていくような気がいたします。

 

 横山美術館の今回の「京焼・その技が歴史をつくる」展の全容はわたしもまだ存じ上げませんが、錦光山作品が35点±αほど展示されるようで国内では画期的な展覧会になるのではないかと思われます(オックスフォード大学・アシュモレアン博物館でも今年明治工芸展が開催される予定)。

 また下記の2つのポスター画像を見ますと、錦光山宗兵衛の「上絵金彩花蝶図花瓶」だけでなく、乾山伝七の「上絵金彩花図花瓶」、帯山与兵衛の「上絵金彩花蝶図飾壺」、松風嘉定の「朝顔図蓋物」、京都陶磁器試験場「艶消釉マジョリカ風花瓶」など錦光山作品だけでなく、京焼の名品が展示されるようですので期待が高まります。

 

横山美術館  「京焼・その技が歴史をつくる」展 ポスター

The Poster  of Kyoto Kiln ・The task touched the History by Yokoyama Art Museum

(c)Copyright 横山美術館

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 横山美術館 「京焼・その技が歴史をつくる」展 チラシ

 The leaflet of  Kyoto Klin・The Task touched the history by Yokoyama Art Museum

     (c)Copyright  横山美術館

 

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 最後に、今回恥ずかしながら、わたしは横山美術館様から図録の寄稿文および講演会の依頼を受けました。

 学芸員でもないわたしにこうしたお声掛けをいただまして、恐縮至極ではございますが、これも目に見えない不思議な糸に導かれたご縁の賜物と考え、

 わたしといたしましては日夜制作に励んでおられる陶芸家、漆芸家、画家、金工などの造形作家といった美術・工芸家の方々の応援をさせていただくつもりでお引き受けさせていただくことといたしました。

 横山美術館様の図録の寄稿文および講演会につきましては、わたしなりに考えて「世界に雄飛した京焼・京薩摩ーその魅力を探る」とさせていただきました。

 もとより、浅学菲才で不勉強の身ではございますので、どこまで皆さまのご期待に沿えるものになるかわかりませんが、拙著「京都粟田焼窯元 錦光山宗兵衛伝」でも触れております、

 ワンダーランドとなってしまった錦光山宗兵衛の世界への遥かなる旅、わたしの出会ったことのない曾祖父と祖父、錦光山宗兵衛との邂逅の旅

 をひとつの軸にしていきたいと思います。

 またもうひとつの柱としまして、江戸時代から幕末、幕末から明治、大正、昭和の激動の時代を俯瞰し、また海外の評価、世界トップクラスのSATSUMAのコレクターの動向にも触れていきたいと思います。

 さらに、できましたら講演会ではプロジェクターを使いまして、秘蔵写真を含めまして錦光山作品や工場風景などなるべく多くご覧いただけるようにいたしまして、わたしなりにまとめさせていただく所存であります。

 ご興味があれば、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 横山美術館 京焼・その技が歴史を作る展 講演会ちらし

 The leaflet of lecture  meeting of Kyoto Kiln・The Task touched the History by Yokoyama Art Museum

 (C)横山美術館

 

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